2008年8月30日土曜日

ばーばの気持ち

先週末、足首の骨を折ってしまった。
幸い細い骨だったからギブスするほど大げさではないにしろ、痛い。
ちょっと外出。といつものようにはいかない。思いの他、普段歩いていたのだと気付かされる。

母は3年前に転んで腰を強打。その時の数週間動けなくなった。
今では歩けるけど、この間の夏休みに会った時、あの腰や膝の痛がり方を見てびっくりした。
だって、寝起きは痛くて歩けないから赤ちゃんのようにはいはいしてトイレに行くのだから。

その姿は、子供として見て、とても悲しかった。

ばーば達、じーじ達は足腰が弱る。
年のせい。仕方ない、痛くてな。早く歩けないんじゃよ。
湿布臭かろうとかまわんじゃろ。自分の痛いのには負けられん。

いつからだろうか。
母から化粧の匂いより湿布の匂いが漂うようになったのは。。。

今、上手に歩けないから、信号が点滅していても走れない。だから、次まで待つ。
信号が早く変わる横断歩道だって焦らない。だって歩けないんだもの。

『痛み』というものは人を憂鬱にさせる。だけど、上手に付き合うしかないね。
うまく歩けないようになってみて、初めて気付く。
世の中はノーマル人間に合わせて作られている、という事に。

駅のホームへ行くエレベーターの遠い事と言ったら・・・ため息が出るよ。
それに、どこもかしこも階段ばかりだし、ちょっとの段差の多い事。
危険だね。だって、転びそうになるんだよ!

今、階段を下りるには手すりにつかまる。
母が歩く時に私の手につかまるようにして歩く。

私の痛みはいつか治る。
でもばーばの痛みは治らない。
骨折して人の痛みが少しは理解出来るようになった。その気付きと学びに感謝する。
のんびりしか歩けないばーばを優しい目で見れる。

長い人生、いろんな出来事を過ごして来て、さらに長い間痛みと付き合っている人たち。
すごい精神力だと思う。本当によく頑張ってるね。ばーば、ありがとう。

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