2009年7月11日土曜日

よく聞こえる


昨日は伊東囃子という昭和47年から続く太鼓の会の練習にお邪魔させていただきました。

伊東に越して来てからもほぼ毎週、ゴスペルや付き合いで東京に出かけることが多い私を見かねた家族が、
「あなたも越してきたんだから、こっちで何かを探してみたらどうなの?」ということで、伊東には太鼓もあるよ、と聞き、太鼓には興味があったので知り合いの人に見学希望を出しておいたのです。

夕べは子供たちの練習のみ見学させていただき、そのあと、ほんのちょっとだけばちを使って、叩かせていただいたのですが・・・見るのと(見ていても難しいだろうなと思っていましたが)実際にやってみるのとでは大違い!太鼓と体を離さないとかっこ悪いんだそうで、かなり離れて叩きます。手が下がってしまうと太鼓の外枠に当たって「カツン」という程度にしか音が出ません。手首のひねりとか。腕の筋肉とか。いやいや。全身を使って太鼓を叩くのですね。あんなに響く音はたくさん、たくさん練習しないと出せないのだとわかりました。


指導している人は
「そこの4番のところ、テケテケドンドンの ドンドン をメリハリつけて」とか
「さっきのテケテケと テンテケ は違うから」と言っていたんですが。。

テケテケ と  テンテケ??どう違うんだろう??と思って

よ~く聞いていると だんだんと全然違うのがわかってきました。

毎週練習しているから わかって当然かもしれないけれど。その微妙なリズムや音の違いがわかる子供たちの耳って素晴らしい!!と思いましたね。「やー!」とか「さー!」とかの掛け声と叩きつつ、時折両手を水平にするポーズも決めたりして、カッコいいんです!


全員で一つのハーモニーを創り出す、という点ではゴスペルも同じです。
でも、違うのは、その真摯な姿勢でしょうか。というのも、ゴスペルは個人の趣味的な感覚で来る方もいるので、発声練習に遅れてきたり、数曲歌ってから駆け込んでくる人もいたりして。もう、それは、ハーモニーが揃う以前の問題として、楽しきゃいいじゃん。みたいなのがありますが、昨日の子どもたちはそうじゃないんですね。その一つの音の担当としての責任感、気迫、そんな強いものも感じたのは、練習半ばの休憩で見た、その汗。腕の筋肉。

一秒も音が乱れることなく、叩かなければ音は響かないのです。そこがすごいな。と思いましたね。

何かに打ち込んでいる姿 というのは 人を感動させます。

インディアンの世界でも「インディアンドラム」という太鼓のような もっと大きくて浅い太鼓を ネイティブ言語で歌ったりする儀式があります。横笛も一緒に吹く日本ならではの太鼓のリズムがあるけれど。。。

インディアンドラム。そして、太鼓というのは、その、なんと言いますか、魂に直接訴えかけてくる「音」なんですね。全身に『びんびん』と響いてきて。感動します。

伊東囃子は今度、重度障害者センターで太鼓を演奏するそうです。
こうしたボランティア活動はしていきたいな、と考えています。地元でのそうした活動の勉強としても良い経験でありました。重度センターの方たちに「音」でびっくりさせましょう。と指導の方が言っておられましたが、きっと楽しい時間を共有出来るのではないでしょうか。

私も病気の大人や子供、老人ホームにいる方などに愛を届ける働きをしていきたいな。
少しずつ形になっていけるように「動」をしていこう。
そう思ったのは、子どもたちからパワーをもらったからなのでした。

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