「バイバイ!」
「バイバーーーーーイ!」
「バイ!バイ!」
「バイバーイ!」
小学生の男の子たちの声。
二人。きっと、途中で別れて別々の坂道を歩きながら、ずっとずっと
「バイバイ」を言い合って歩いてる。そんなランドセルを背負った後ろ姿が目に浮かぶ。
せっちゃん。
いつも一緒に帰ってた。
もっと手前の道を曲がれば近道なのに、少しでも長くいたいから、二人とも遠回りして、アーケードの真ん中で左右に別れる。
「じゃあね。」
「バイバイ!」
バイバイして、振り返って、また「バイバイ」して、歩いて、また振り返る。
あれ?せっちゃん、こっち見てないや。
でも、せっちゃんも私が前を向いている時、振り返って見ていたかも。
せっちゃん。
家族以外の人で長い付き合いはせっちゃんくらいなものだ。
男の子たちの「バイバイ」にせっちゃんとの小学校のときの思い出が蘇ってきた。
ほんの少し前のような気もするけれど・・・・月日がたつのは本当に早い。
「バイバーーイ」が
遠くの山にこだましてるみたいに、響いてた。
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