2009年6月22日月曜日

写真集

写真集が好き。

いろんな国や昭和の時代の子どもたち。
土門拳田沼武能 2人とも子どもを撮っている。
ファインダーを覗くその先に愛を感じる。

行きたい。行きたい。と思いながらまだ出掛けていない土門拳記念館は『おくりびと』の撮影地、酒田市にある。一人旅もアメリカばかりでなくて、日本も悪くないな、と思うこの頃。
日本には私の知らない土地がまだまだたくさんあるのだ。

魚の写真。
海の写真。花の写真。
巨大なダム。廃墟。レコードジャケット。フライヤー。
どれもデザインのヒントになったり、インスピレーションを与えてくれているもの。

父は癌になる数年前から写真が趣味だった。
亡くなる少し前には光の国に近づくからなのか、とても腕を上げ、市の文化賞などを受賞したくらいだ。
とても高そうな一眼レフカメラやレンズ。三脚など、今も大事に取ってある。
いつか、父の一眼レフで写真を撮ろう。そんなふうに思っている。


アルフレッド・スティーグリッツジョージア・オキーフの絵画をアメリカに広めた人物。
後にオキーフの夫となった自身もカメラマンであり、画廊291のオーナーだった。彼は、女の社会進出など考えられなかった1920年代。オキーフの絵を初めて見たとき「ついに女の画家が出た!」と言ったという。

2人の関係性が見て取れるスティーグリッツが写した若き日のオキーフ。
オキーフの裸体。
顔。
指先だけを写したもの。
どれもが美しい。

ニューメキシコ州アビキューにあるオキーフが暮らしていた家。ここに行くことが一人旅の目的でもあった。
後年のオキーフは年老いた夫を一人ニューヨークに残し、たった一人でこの地に暮らし、多くの絵を描いたのだった。手の届きそうな青い空。乾いた大地。アビキューは標高2000メートル以上の場所にあり、天に近い。そんな場所。

目を閉じれば思い出す、アビキューの風、どこまでもまっすぐに伸びる道。黄色や赤い岩山。

この土地に来ると、なぜ彼女が一人でここに暮らしていたのか、わかる気がする。
アビキューが恋しい。最近では望郷の念に強いものがある。
なにもない。それがなにものにも変えがたい。

0 件のコメント: